普段テレビの経済ニュースなどでよく耳にする、「債 権」や「債務」といった用語、なんとなく意味はわかるけど、きちんと説明しろと言われると少し躊躇してしまう人も少なくないのではないでしょうか。
この記事では、そんな方々のために、なるべくわかりやすく解説していきます。
記事を読み終えた頃には、自信を持って説明することができるようになっている事でしょう。
まず、「債権」と「債務」両方に共通する漢字「債」の意味を Google 日本語辞書で調べてみると、下記のように定義されています。
借金・借財。他人から金品を借りた負い目。自分が果たすべき約束。
つまり、お金やモノなど、何かしら他人から借りている状態、またはその対象を指している事がうかがえます。
特定の人に対して金銭を払ったり物を渡したりすべき法律上の義務。多く、借金を返すべき義務。
ここで注目したいのが「義務」という言葉。
「借りているモノ(債)に対し、何らかの義(務)を負っている状態」 と読み解いてみると、すんなり覚えられそうです。
となると、当然「債権」はその逆になりますよね。
ある者が特定の者に対して、一定の行為を要求することを内容とする権利。
貸している側は、権利を主張する事ができます。 貸しているモノやお金を返せと言える権利ですね。
義(務)と(権)利は表裏一体ですから、債務と債権の関係も、「返す義務(借りる側)」と「返済を要求する権利(貸す側)」と整理する事ができます。
主に金融業界では、債権は「claims」、債務は「obligations」という英単語に相当します。 また、会計用語としては、債権は「receivables」 債務は「payables」と翻訳されて使用されます。
人によっては該当する英単語から覚えてしまった方が覚えやすいかもしれませんね。
これも音だけ聞くと「債権」と混同してしまいがちな言葉ですので、簡単に説明しておきます。
債券は、国や地方公共団体、企業などによって発行され、発行した側は一般の投資家から借り入れを行う事ができるようになります。 基本的には満期時に原本に利子が上乗せされた形で戻ってきます。
ここでは債券を発行した側が「債務者」、保有している側が「債権者」となります。
